アスベストについて

アスベストとは

 アスベスト(石綿)とは、建物の保温や断熱目的による吹き付け、スレート材、防音材、断熱材、保温材等、建築建材関連の商品を主とした多くの用途で使われてきました。

 近年、中皮腫等の病気を引き起こす原因となることが判明して以降、現在の日本では使用・製造・輸入等が禁止されております。

 しかしながら、過去に使用されたアスベストが現在も建築物等に残されており、昨今は全世界で年間2万人を超える死亡者数の原因がアスベスト起因と推計されております*1

*1 IHME「世界疾病負荷(GBD2019:Global Burden of Diseases)」https://www.healthdata.org/gbd/gbd-2019-resources

アスベスト調査の規制状況

 ここ数年アスベスト関連の法改正が活発になされており、2021年4月には調査対象や範囲の拡大、それに伴う調査件数が急激に増加しております。2022年4月には一定の規模以上の工事に対し事前調査結果の届出が正式に義務化され、2023年4月には資格者による事前調査の義務化されるなど、規制が強化されております。

 アスベスト関連の規制強化に伴い、アスベスト調査者・分析者の育成や増員が各社求められてきております。実際にアスベスト調査者の資格保持人数は環境省の育成予定人数30万人に対し、3,000人程度とかなりの乖離がある状況です。

アスベスト分析の課題

 現在のアスベスト分析ニーズに対し、分析者が大幅に不足しているのが現状だと言えます。偏光顕微鏡による分析は習熟に時間が多くかかり、簡単に分析者を増やすことができません。また、顕微鏡による分析は自動化や効率化が難しく、生産性を向上させるノウハウを持っている企業はごく一握りです。分析効率だけではなく、誤った分析結果を報告してしまえば訴訟になることもあります。

 今後分析者を増やしていく為には、多くの「様々な試料を分析する経験」が何よりも必要となっております。そして、同時に正確な分析と分析の生産性の向上を両立する仕組みを作っていくことが各社求められておりますが、その他の分析業務との兼ね合いでなかなか対策が進められない分析ラボがほとんどだと言えます。

弊社サービス

 我々はアスベスト分析立ち上げや、今後分析ラインを強化したい会社様向けの伴走型コンサルティングサービスを提供しております。今特に必要とされている技術者の育成には、分析ノウハウのレクチャーから、実際の分析経験を短期から中長期までご希望される期間に合わせて提供しております。

 短納期やコスト削減につながる分析ラインの改善サポート、ITシステムを利用した生産性改善、更に最適な調達先からの最適な装置・消耗品調達まで提供しております。同時に、改善のためのラインの大幅変更時や装置トラブル等が生じた際には弊社設備による分析フォローまでカバーしております。分析会社の皆様が今後伸びていくアスベスト分析のニーズを失うことなく、より一層利益拡大ができるよう、ご支援させていただきます。