アスベストはいつから禁止?建築年代別の規制状況と対策すべき4つのポイント
「古い建物を管理していますが、アスベストの規制がいつから始まったのか気になります。」
「建築年代によって対応すべき内容は違うのでしょうか?」
「早めに対策を立てたいけれど、何から始めればいいのか分からない…」
そう考える施設管理責任者の方も多いのではないでしょうか。
実は、アスベストの規制は段階的に強化されており、建物の建築年代によって必要な対策が大きく異なります。
建物の安全性を確保するためには、規制の変遷を正確に理解し、建築時期に応じた4つの重要ポイントを押さえることが不可欠です。
この記事では、アスベスト規制の歴史を分かりやすく解説するとともに、建築年代別の具体的なリスク評価方法と、経営者が今すぐ取るべき対策について詳しく説明します。
- 1. 
- 2. アスベスト規制の変遷|建築年代別にみる禁止措置の流れ
- 2.1. 1970年代:初期規制と特定化学物質等障害予防規則の制定
- 2.2. 1995年:アスベスト含有製品の製造・使用規制の開始
- 2.3. 2004年:クボタショックと規制強化への転換点
- 2.4. 2006年以降:段階的な全面禁止への道のり
- 3. アスベスト含有建材への具体的な対策と専門家による調査の重要性
- 3.1. 建築年代別のリスク評価方法と調査の必要性
- 3.2. 解体・改修工事前の事前調査の法的義務と罰則規定
- 3.3. アスベスト分析調査の種類と費用目安
- 3.4. 調査結果報告から施行計画策定までのプロセス
- 3.5. 工事実施に必要な資格と体制づくり
- 4. アスベスト分析ならアルフレッドがおすすめ
- 4.1. アスベスト含有調査の重要性と専門業者の選び方
アスベスト規制の変遷|建築年代別にみる禁止措置の流れ
アスベスト規制は、社会情勢や健康への影響に関する研究の進展に応じて、段階的に強化されてきました。
建築物の解体や改修工事を行う際には、建築年代に応じた適切な対応が求められます。
ここでは、アスベスト規制の重要な転換点を時系列で解説し、各時期における規制内容と実務上の注意点を説明します。
1970年代:初期規制と特定化学物質等障害予防規則の制定
1971年に特定化学物質等障害予防規則が制定され、アスベストの規制が始まりました。
この時期は主に吹き付けアスベストに対する規制が中心でした。
1975年には建築基準法が改正され、吹き付けアスベストの使用が原則禁止となりました。
この時期に建設された建築物では、吹き付け材の調査が特に重要となります。
1995年:アスベスト含有製品の製造・使用規制の開始
1995年には、アモサイトとクロシドライトの製造・輸入・使用が全面的に禁止されました。
建材においても、これらの種類のアスベストを含有する製品の使用が禁止されています。
この時期以降、代替材料への転換が本格化し、建材のアスベスト含有率も規制されるようになりました。
具体的には、屋根材、外壁材、床材などで使用されていた青石綿や茶石綿を含む建材が規制対象となりました。
この時期の建築物では、特にこれらの部材の劣化状況確認が重要です。
2004年:クボタショックと規制強化への転換点
2004年に発生したクボタショックを契機に、アスベスト規制は大きな転換点を迎えました。
これにより、建材メーカーによるアスベスト含有建材の自主回収が始まり、規制強化の機運が高まりました。
労働安全衛生法も改正され、アスベストの製造・輸入・使用等の禁止対象が拡大されました。
2006年以降:段階的な全面禁止への道のり
2006年には労働安全衛生法施行令が改正され、アスベスト含有製品の製造・輸入・使用等が原則禁止となりました。
一部猶予期間が設けられた製品も、2012年までにすべて使用が禁止されています。
現在は石綿障害予防規則に基づき、解体・改修工事における事前調査と結果の報告が義務付けられています。
アスベスト規制の変遷を理解することは、建築物所有者や解体業者にとって極めて重要な意味を持ちます。
なぜなら、建築年代によってアスベストの使用状況や規制内容が大きく異なるためです。
規制以前の1970年代までは、アスベストは防火材や断熱材として広く使用されていました。
特に機械室、エレベーターシャフト、天井裏などの吹き付け材として多用されており、これらの建築物では詳細な調査が必須となります。
1995年までに建設された建築物では、屋根材や外壁材、床材などにアスベストが含有されている可能性が高く、特に注意が必要です。
この時期の建材は経年劣化による劣化が進んでいる可能性もあり、専門家による適切な評価が不可欠です。
2006年以降は原則としてアスベスト含有建材の使用が禁止されていますが、それ以前の建築物については、解体・改修工事の際に必ず事前調査を実施する必要があります。
違反した場合は重い罰則の対象となるため、専門機関による適切な調査と評価を行う重要性が増しました。
このように、建築年代に応じた適切な対応を取ることが、安全な工事の実施と法令順守の両面で重要となります。
アスベスト含有建材への具体的な対策と専門家による調査の重要性
アスベスト対策には、建築物の状況を正確に把握し、法令に準拠した適切な対応が求められます。
専門家による調査・分析は、安全な工事の実施と法令順守の両面で重要な役割を果たします。
以下では、具体的な調査方法から工事実施までの流れを解説します。
建築年代別のリスク評価方法と調査の必要性
建築年代によってアスベスト使用の可能性は異なります。
1956年から1995年までに建設された建築物は、特に詳細な調査が必要です。
建材の種類や使用箇所に応じて、適切な調査方法を選択することが重要です。
解体・改修工事前の事前調査の法的義務と罰則規定
石綿障害予防規則では、解体・改修工事前の事前調査が義務付けられています。
調査結果は都道府県労働局への報告が必要で、違反した場合は罰則の対象となります。
特に、面積80㎡以上の解体工事では、第三者機関による調査が求められます。
アスベスト分析調査の種類と費用目安
分析調査には、定性分析と定量分析があります。
定性分析は含有の有無を確認し、定量分析では含有率を測定します。
費用は試料数や分析方法によって異なりますが、一般的な定性分析で1試料あたり2~5万円程度です。
調査結果報告から施行計画策定までのプロセス
調査結果に基づいて、具体的な施工計画を策定します。
アスベストが確認された場合は、除去、封じ込め、囲い込みなどの工法から適切な方法を選択します。
作業環境測定や気中濃度測定など、必要な管理体制も計画に含める必要があります。
工事実施に必要な資格と体制づくり
アスベスト除去等の作業には、特別教育や作業主任者の選任が必要です。
作業従事者の健康診断や保護具の管理など、安全衛生管理体制の整備も重要です。
専門工事業者との連携により、適切な工事実施体制を構築することが求められます。
次にアスベスト分析におけるおすすめの専門業をご紹介します。
アスベスト分析ならアルフレッドがおすすめ
アスベストの安全な取り扱いと適切な対策を行うためには、まず正確なアスベスト分析が不可欠です。
特に古い建築物の改修や解体を行う際には、アスベストの有無を専門家に依頼して調査することが重要です。
アスベスト含有調査の重要性と専門業者の選び方
専門業者選びのポイントは、調査実績、資格保有者の在籍、適切な分析機器の所有です。
信頼できる業者は、詳細な報告書の作成や、対策提案も行います。
正確な調査結果に基づく適切な対応が、居住者や作業者の健康を守り、法的リスクも回避できます。
専門家による調査は、安全な環境維持の第一歩となります。
アルフレッド株式会社は、他社と比較しても価格と品質には大きな強みがあり、それに伴った実績も持ち合わせています。
このように、アスベスト分析・除去は、専門業者による適切な事前調査が極めて重要です。
信頼できる業者を選定し、確実な分析を行うことで、後の工事の安全性が大きく向上します。
不安な点がある場合は、迷わず専門家に相談することをおすすめします。
アスベスト分析を依頼する際には、依頼する調査機関の品質(分析精度)に注意する必要があります。アルフレッドでは、分析における見落としなどが生じないための、分析プロセスや最新のITシステムを導入しております。詳細は以下のラボ紹介動画からぜひご覧ください。
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