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2024.07.01
アスベストの見分け方とは?住宅で使用されている箇所とその見分け方5選を紹介

アスベストの見分け方を知りたいという方も多いのではないでしょうか。

建築物などの解体・改修工事前には、アスベストの有無を事前調査し報告することが2022年に義務付けられました。 

アスベストは長期にわたり吸い続けてしまうと、10年〜40年という長い期間を経てじん肺、中皮腫、肺がんになる恐れがある物質です。

本記事ではアスベストの見分け方や、アスベストの使用されている場所などについてわかりやすく解説します。 


アスベストが使用されている箇所

アスベストの9割は建築材料として、耐火・断熱・防音などの用途で使用されていました。その中でもとくに住宅で使われる場所が多い箇所を3つ紹介します。


洗面所やトイレの床・壁

洗面所やトイレなどの床や壁などには、湿気に強いアスベストを含んだフローリング材や壁材が使用されていることがあります。

アスベストが含まれたクッションフロアが1990年頃まで使われていました。アスベストを入れることで温度や湿度の変化、建材の膨張や収縮などを防ぐ効果があります。

アスベスト入りのクッションフロアを見分ける方法は、跡が残りやすいかどうかも参考になります。アスベスト入りのクッションフロアはクッション性に優れているため、洗濯機などの重い物を置いた跡などが残りやすくなります。

床材を貼り付けるための接着剤にも2004年前後までアスベストが使われていた可能性があります。もし、床材を剥がす機会があった場合には、接着剤もしっかり取れているか確認しましょう。


キッチンの周り

キッチンの周りは火を使うことが多いことから、耐火防火を目的にケイ酸カルシウム板等が使われることがあります。壁、天井などにケイ酸カルシウム板が使用されている場合は、アスベストが含まれている可能性があります。


屋根やその下地

屋根やその下地材にもアスベストが使用されています。アスベストが含まれている可能性があるのは、屋根材のスレートと瓦です。

スレートに使用されているアスベストは、セメントと混ぜてかなり丈夫に作られています。発じん性も最も飛散しにくいレベル3で、粉砕や極端な劣化がない限りは危険性が低いと言えるでしょう。


アスベストの見分け方

アスベストの見分け方にはいろんな方法があります。アスベストは非常に細かな繊維でできていて、見ただけでは判断しづらいため状況に応じた適切な方法で見分けることが大切です。

事前調査でのアスベストの見分け方をいくつか紹介します。


着工年代から判定する 

まずは、書面調査の段階で対象の建築物の着工年代からアスベストの有無を判定することができます。2006年9月1日に労働安全衛生法施行令が改正され、アスベストの使用が全面禁止となりました。書面調査により2006年9月1日以降に着工されたことが判明した場合、アスベストは無しと判定することができます。

具体的な確認方法は、登記事項証明書(登記簿謄本)、建築確認済証などの書類から着工日を確認します。アスベストの調査は、書面調査と目視調査をセットですることが義務づけられていますが、2006年9月1日以降に着工されたことが確認できた場合、目視調査を割愛することが可能です。


設計図面や設計図書から判定する

設計図面や設計図書を読むことで、使用されているアスベストの場所や建材名を確認することが出来る場合があります。

また、新築時にアスベストを使用していない場合でも、増築、改築、修繕、模様替えの際にアスベストを使用した可能性があります。用途変更等の際の図面も入手するとより正確な情報がわかります。


石綿含有建材データベースで調べる

アスベストが使われている建材名やメーカーが分かれば、国土交通省ホームページ「国土交通省石綿(アスベスト)含有建材データベース」で調べることができます。

まずは、石綿含有建材データベースにアクセスし、対象の建材名、商品名などが分かればそちらを入力しましょう。分からない場合は製造時メーカー名、現在メーカー名、型番・品番のいずれかを入力すれば検索できます。

対象の建材をデータベースのリストで確認できた場合は、アスベスト「有り」の建材(石綿含有建材)となります。

石綿含有建材データベースでは可能な限り多くのデータを収集していますが、すでに廃業している建材メーカーなどの情報が確認できない場合があるので注意が必要です。


アスベストマークで判定する

一部のアスベスト製品に使用されている、アスベストマークで判定する方法もあります。

アスベストが使用されている建材の裏側に縦20mm、横20mmのaというマークがついていることがあります。

aマークは1989年から表示されるようになり、当時は含有率5%以上のものに表示されていました。1995年からは1%以上のものに表示されています。

ただし、全ての製品にアスベストマークがついているわけではありません。アスベストマークがないからと言ってアスベストが入っていないという訳ではないということを押さえておきましょう。


専門機関に分析を依頼する

上記のような方法で確実な判断が出来ない場合、国で定められた資格を所有している分析者が在籍する専門会社に分析を依頼する他ありません。

アスベスト分析を受託している企業は全国に250社程度あり、それぞれの企業で価格や納期も様々です。幾つかの分析機関に見積を取ってみて、いろいろな条件を加味して判断することをお勧めします。


まとめ

本記事ではアスベストの見分け方や住宅でアスベストが使用されている場所について解説しました。具体的な方法は以下の通りです。

  • ⚫︎着工年代から判定する 
  • ⚫︎設計図面や設計図書から判定する
  • ⚫︎石綿含有建材データベースで調べる
  • ⚫︎アスベストマークで判定する
  • ⚫︎専門機関に分析を依頼する。

アスベストの見分け方は色々な方法がありますが、きちんとした知識を身につけていれば安全に取り扱うことができます。今回紹介した方法で判別をしてみてください。

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