アスベスト対策工事に必要な届出とは?アスベストレベル別に解説

アスベストが含まれている建物に対策工事を行う場合には、法律に基づいて複数の届出を提出する必要があります。工事内容やアスベストレベルによって必要書類は異なるため、あらかじめ正しい手続きの流れを理解しておくことが重要です。
本記事では、アスベスト対策工事に届出が必要となった理由、アスベストレベル別の必要な届出、届出に関する注意点などについて解説します。
【本記事の要約】
・レベル1・2のアスベスト対策工事に必要な届出は3種類ある
・レベル3のアスベスト対策工事に必要な届出は、届出書と事前調査結果報告書である
・自治体指定のアスベストに関する届出が必要な場合もある
アスベスト対策工事に届出が必要となった理由

アスベストは健康被害をもたらすリスクを持つ物質であるため、現在では製造や使用が禁止されています。しかし、環境省の調査では、事前調査の未実施や飛散防止対策の不備など、法令遵守が徹底されていない事例が確認されました。
そのため、大気汚染防止法の改正が行われてきております。2021年には、工事前から工事完了までの全工程を対象として、規制が強化されました。また、2022年には事前調査結果の報告義務化、2023年からは、事前調査および分析を、有資格者(建築物石綿含有建材調査者など)が実施することが義務化されています。
【レベル1・2】アスベスト対策工事に必要な届出

レベル1・2のアスベスト対策工事に必要な、3種類の届出について解説します。
建設工事計画届
建設工事計画届は、アスベストレベル1および2の建材を除去する工事を行う際に必要な届出です。ただしレベル2の場合は、建設業者または土石採取業者が行う工事のみが届出対象となります。なお、アスベスト除去工事開始の14日前までに、届出を行う必要があります。
こちらの届出は、建築物・工作物・船舶に含まれるアスベストの「除去・封じ込め・囲い込み」を行う場合に必要です。
建築物解体等作業届
建築物解体等作業届は、アスベストレベル2の建材を除去する工事を行う際に必要な届出です。工事開始の14日前までに届出を行う必要があります。
こちらの届出も建築物・工作物・船舶に含まれるアスベストの「除去・封じ込め・囲い込み」を行う場合に必要です。
特定粉じん排出等作業実施届
特定粉じん排出等作業実施届は、アスベストを含有する吹付け材や保温材等が使用されている建築物等を解体、改造、補修する作業を行う際に必要な届出です。
対象となるのは、アスベストレベル1と2の建材です。工事開始の14日前までに届出をしなければなりません。
【レベル3】アスベスト対策工事に必要な届出

レベル3のアスベスト対策工事に必要な、2種類の届出について解説します。
届出書(建設リサイクル法)
アスベスト除去工事の有無とは関わらず、建設リサイクル法の対象となる建設工事では、届出書を提出しなければなりません。
対象となる工事は、以下の特定建設資材が使われている建築物等の解体工事等です。
・コンクリート
・コンクリートと鉄から成る建設資材
・木材
・アスファルト・コンクリート
規模要件もあり、建築物の解体工事の場合には、床面積の合計が80㎡以上の工事が対象です。工事開始の7日前までに届出をしなければなりません。
アスベストレベルに関係なく、上記の要件に該当する工事では届出が必要となります。
事前調査結果報告書
解体・改修工事を行う際には、工事の規模にかかわらず、事前に解体・改修部分すべての材料を対象として、アスベスト含有の有無の事前調査を行う必要があります。
事前調査結果報告書とは、事前調査結果を報告する届出のことです。
建築物については、以下の規模の工事が対象です。
・解体工事の場合は解体部分の延べ床面積80㎡以上
・改修工事の場合は請負金額が100万円以上
アスベストレベルに関わらず、以上の要件を満たす場合には提出が必要です。報告は「石綿事前調査結果報告システム」を利用してオンラインで行います。
アスベスト対策工事の届出に関する注意点

アスベスト対策工事の届出に関する、3つの注意点について解説します。
自治体指定の届出が必要な場合もある
アスベストに関する主な届け出は、建設工事計画届、建築物解体等作業届、特定粉じん排出等作業実施届、事前調査結果報告書の4つです。
自治体によっては、上記とは別に独自の届出や提出様式が定められている場合があります。事前にどのような届出が必要なのか、自治体に確認しておくことをおすすめします。
信頼できる業者を選ぶ
アスベストに関する届出の実績がある、信頼できる業者を選ぶことが重要です。アスベスト関連の法令は改正されることがあるため、法令や最新の基準に精通していない業者に依頼すると、届出漏れや不適切な施工につながる恐れがあります。業者選びは慎重に行いましょう。
届出の期限を確認する
アスベストの届出は、種類によって期限が定められています。各提出期限は、以下の表のとおりです。
| 届出名 | 提出期限 |
| 建設工事計画届 | 工事開始の14日前 |
| 建築物解体等作業届 | 工事開始の14日前 |
| 特定粉じん排出等作業実施届 | 工事開始の14日前 |
| 事前調査結果報告書 | 事前調査後に速やかに(遅くとも解体等工事に着手する前まで) |
期限に遅れると工事開始が遅延する可能性があるため、書類準備は早めに進めることが重要です。
アスベスト対策工事に必要な届出を確実に行おう
アスベスト対策工事に必要な届出は、正しい知識に基づいて十分な確認を行い、漏れのないようにしなければなりません。アスベストの有無を自分で確認するのは難しいため、専門業者に依頼することをおすすめします。
アスベスト調査・分析には、専門的な知識が必要であるため、実績のある、信頼できる業者に依頼しましょう。
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1980年静岡県浜松市生まれ。2003年に東海大学海洋学部水産資源開発学科を卒業後、2004年に日本総研株式会社へ入社し、分析・環境分野でのキャリアをスタート。2011年には同社の原子力災害対策本部長に就任。その後、世界最大の分析会社グループEurofins傘下の日本法人にて要職を歴任。2017年にユーロフィン日本総研株式会社、2018年にはEurofins Food & Product Testingの代表取締役社長に就任。さらに、埼玉環境サービス株式会社取締役、ユーロフィン日本環境株式会社の東日本環境事業及び環境ラボ事業の部長も経験。2021年にアルフレッド株式会社を創業し、代表を務める。特定建築物石綿含有建材調査者、環境計量士(濃度)、作業環境測定士(第一種)、公害防止管理者(水質一種)の資格を保有し、20年以上にわたる環境・分析分野での豊富な実務経験と専門知識を活かし、持続可能な環境構築に貢献。
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