アスベストレベル3はどう扱う?届出・撤去・処分の実務ポイント

アスベストレベル3建材は、石綿含有成形板等や石綿含有仕上塗材など、比較的発じん性が低い建材を指します。ただし、切断・破砕・研磨を伴うと粉じんが発生するため、通常の建材と同じ感覚で撤去するのは危険です。
本記事では、レベル1・レベル2との違いを踏まえながら、アスベストレベル3建材の見分け方、届出の要否、撤去手順、保護具、袋詰め、処分方法を実務者向けに整理します。
【本記事の要約】
・レベル3建材は、レベル1・2より発じん性が低いものの、切断・破砕時には飛散リスクがある
・レベル3建材のみの除去は作業実施届の対象外となる場合が多いが、一定規模以上の工事では事前調査結果の報告が必要
・撤去時は原形のまま取り外すことを基本に、湿潤化、養生、保護具、袋詰め、処分まで一連で管理する
- 1. アスベストのレベル3とは?レベル1・2との違いは?
- 1.1. 発じん性による3つのレベル分類
- 1.2. 主なアスベストレベル3建材の種類
- 2. アスベストレベル3建材はどう見分ける?
- 2.1. 目視だけで判断しない
- 2.2. 図面・仕様書・メーカー資料を確認する
- 2.3. 石綿含有建材データベースを活用する
- 2.4. 分析調査とみなし含有を使い分ける
- 2.4.1. 分析データから見る「みなし含有」の実態
- 3. アスベストレベル3の解体に届出は必要?
- 3.1. レベル3は作業届の対象外となる場合が多い
- 3.2. 事前調査結果の報告が必要な工事
- 3.3. 労働基準監督署への届出と報告を混同しない
- 3.4. 自治体ルールも確認する
- 4. アスベストレベル3の撤去方法と作業手順は?
- 4.1. 作業計画で整理すべき項目
- 4.2. 作業手順の例
- 4.3. 養生と湿潤化の考え方
- 4.4. 飛散リスクが高まる作業と避けたい対応
- 4.5. 保護具と写真記録も作業手順に組み込む
- 5. アスベストレベル3建材はどう袋詰め・処分する?
- 5.1. 袋詰めと梱包の基本
- 5.2. 一時保管で注意すること
- 5.3. 処分方法は廃棄物区分に合わせる
- 5.4. マニフェストで処理経路を管理する
- 6. アスベストレベル3に関するよくある質問(FAQ)
- 6.1.1. Q1. レベル3建材の撤去でも特別教育は必要ですか?
- 6.1.2. Q2. レベル3作業では石綿作業主任者を選任しますか?
- 6.1.3. Q3. レベル3建材を誤って割った場合はどう対応しますか?
- 6.1.4. Q4. レベル3建材は屋外なら養生なしで撤去できますか?
- 6.1.5. Q5. レベル3の撤去費用はどのくらいですか?
- 7. アスベストレベル3は事前確認と分析調査で適切に判断
アスベストのレベル3とは?レベル1・2との違いは?

アスベストレベル3とは、石綿含有成形板等や石綿含有仕上塗材など、比較的発じん性が低い建材を指します。レベル1・2より飛散リスクは低いものの、破砕や切断を伴う作業では注意が必要です。
発じん性による3つのレベル分類
アスベスト含有建材は、除去作業時の発じん性の高さに応じて、レベル1・レベル2・レベル3に分けて考えられます。
| 分類 | 発じん性 | 主な建材例 | 作業時の注意点 |
|---|---|---|---|
| レベル1 | 著しく高い | 吹付けアスベスト、石綿含有吹付けロックウールなど | 隔離、負圧排気、集じん・排気装置など厳格な管理が必要 |
| レベル2 | 高い | アスベスト含有保温材、断熱材、耐火被覆材など | 作業内容に応じた隔離・湿潤化・飛散防止措置が必要 |
| レベル3 | 比較的低い | アスベスト含有成形板等、アスベスト含有仕上塗材など | 原形撤去、湿潤化、破砕防止、適正処分が重要 |
レベル3は、レベル1・2に比べて発じん性が低い分類です。しかし、「レベル3=対策不要」ではありません。建材の状態や作業方法によっては、粉じんが発生するおそれがあります。
主なアスベストレベル3建材の種類
レベル3建材は、屋根、外壁、内装、床など幅広い場所に使われています。代表的な建材は以下のとおりです。
| 建材の分類 | 具体例 | 主な使用場所 |
|---|---|---|
| アスベスト含有成形板等 | 住宅屋根用化粧スレート、スレート波板、窯業系サイディング、けい酸カルシウム板第1種、フレキシブルボードなど | 屋根、外壁、天井、壁、軒天 |
| アスベスト含有床材 | ビニル床タイル、ビニル床シートなど | 床 |
| アスベスト含有仕上塗材 | 建築用仕上塗材、下地調整材を含む仕上げ層など | 外壁、内壁、軒裏 |
| その他の建材 | 石綿セメント円筒、耐火遮音壁など | 煙突、設備まわり、間仕切り壁 |
建材名だけで含有の有無を断定するのは危険です。製造年、図面、仕様書、メーカー資料、分析調査などを組み合わせて確認する必要があります。
また、仕上塗材は塗膜の状態や除去方法によって発じんの程度が変わるため、成形板等と同じ感覚で扱わず、作業方法に応じた対策の検討が必要です。
アスベストレベル3建材はどう見分ける?

レベル3建材は、見た目だけでアスベスト含有の有無を判断することが困難です。設計図書、施工年代、メーカー資料、石綿含有建材データベース、分析調査などを組み合わせて確認します。
目視だけで判断しない
レベル3建材は、色や形状が似ていても、製造時期や製品によってアスベスト含有の有無が異なります。古い建物では、同じ部屋の中に複数時期の建材が混在していたり、表面材と下地材が重なっていたりするケースもあります。
とくに、仕上塗材や下地調整材は、表面だけを見ても判断しにくい建材です。「古そう」「似ている」「たぶん非含有」といった感覚的な判断は避け、資料確認や分析調査につなげることが重要です。
図面・仕様書・メーカー資料を確認する
まず確認したいのは、竣工図、仕上表、改修図、仕様書、製品カタログ、メーカー資料です。仕上表では天井、壁、床、外壁などの材料名を確認し、改修図では張り替えや補修の履歴を見ます。
製品名や品番が分かる場合は、メーカー資料や石綿含有建材データベースと照合しましょう。資料が残っていない場合でも、建物の施工年代や改修履歴、使用部位を整理することで、分析調査が必要な範囲を絞り込みやすくなります。
石綿含有建材データベースを活用する
国土交通省・経済産業省が提供する「石綿(アスベスト)含有建材データベース」では、建材名、メーカー名、商品名などからアスベスト含有建材を検索できます。
ただし、データベースに掲載がないことだけを理由に、非含有と断定するのは避けましょう。情報が不十分な場合は、分析調査やみなし含有での対応を検討します。
分析調査とみなし含有を使い分ける
資料確認でアスベスト含有の有無を判断できない場合は、分析調査を行うか、アスベスト含有建材とみなして扱う方法があります。
| 判断方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 分析調査 | 検体を採取して含有の有無を確認する | 廃棄物量が多い、非含有なら処分費を抑えられる、根拠を明確にしたい |
| みなし含有 | 分析せず含有建材として扱う | 工期が短い、採取が難しい、安全側で管理したい |
みなし含有での対応は、調査を省略するための安易な方法ではありません。非含有であってもアスベスト含有建材として扱うため、作業管理や処分費の負担が増える場合があります。
分析データから見る「みなし含有」の実態
アルフレッドが分析した300,000検体超のデータによると、必ずしもみなし含有での対応がコストカットにつながるわけではないことがわかっています。
| 建材分類 | 検出数 | 不検出数 | 検出率※ |
|---|---|---|---|
| クッションフロアシート | 274 | 1233 | 18.2% |
| タイル・下地 | 360 | 1667 | 17.8% |
| ルーフィング・防水シート | 130 | 768 | 14.5% |
| シーリング・パテ | 288 | 2365 | 10.9% |
| じゅらく・繊維壁 | 137 | 2116 | 6.1% |
| 石こうボード | 468 | 9213 | 4.8% |
※検出率=検出数÷(検出数+不検出数)で算出
とくにレベル3として確認対象になりやすい建材では、アスベストの検出率が低いものもあり、みなし対応を行うことで、本来は不要なばく露防止措置や飛散・漏えい防止策に費用がかかるだけでなく、工期が延びる原因となる場合があります。
施工環境や年代によっても変わりますが、検出率が低い建材については、みなし含有で進める前に分析調査を行い、アスベストの有無を明確にしてから対応することも有効です。それが結果的に、余計な作業や処分コストを抑える判断につながります。
アスベストレベル3の解体に届出は必要?

レベル3建材のみの除去作業は、レベル1・2で求められることがある特定粉じん排出等作業実施届出や計画届の対象外となる場合が多いです。 ただし、一定規模以上の工事では、アスベストの有無にかかわらず事前調査結果の報告が必要になります。
レベル3は作業届の対象外となる場合が多い
レベル3建材は、吹付けアスベストや保温材などに比べて発じん性が低い建材です。そのため、レベル3建材のみの除去であれば、特定粉じん排出等作業実施届出や労働安全衛生法上の計画届の対象外となる場合が多くあります。
とはいえ、届出不要であっても事前調査、調査結果の記録、作業計画の作成、作業者への周知は必要です。加えて、湿潤化、飛散防止、保護具の使用、廃棄物の分別・処分、作業記録の保存まで管理する必要があります。「届出不要=規制なし」ではありません。
事前調査結果の報告が必要な工事
一定規模以上の解体・改修工事では、アスベストの有無にかかわらず、事前調査結果の報告が必要です。
| 工事の種類 | 報告対象の目安 | 関係する主な法令 |
|---|---|---|
| 建築物の解体工事 | 解体部分の床面積の合計が80㎡以上 | 大気汚染防止法、石綿障害予防規則 |
| 建築物の改修工事 | 請負金額の合計が税込100万円以上 | 大気汚染防止法、石綿障害予防規則 |
| 特定工作物の解体・改修工事 | 請負金額の合計が税込100万円以上 | 大気汚染防止法、石綿障害予防規則 |
| 鋼製船舶の解体・改修工事 | 総トン数20トン以上 | 石綿障害予防規則 |
報告は、原則として石綿事前調査結果報告システムを使って行います。電子システムを使えば、労働基準監督署と自治体への報告をまとめることが可能です。
労働基準監督署への届出と報告を混同しない
「アスベスト レベル3 届出 労働基準監督署」と検索されることがありますが、届出と報告は別物です。レベル3だからといって、すべての手続きが不要になるわけではありません。工事規模と対象建材を確認し、必要な報告を判断しましょう。
| 項目 | 主な内容 | レベル3との関係 |
|---|---|---|
| 作業実施届・計画届 | レベル1・2など発じん性の高い作業で必要となる場合がある | レベル3のみでは原則として対象外となる場合が多い |
| 事前調査結果の報告 | 一定規模以上の解体・改修工事で必要 | レベル3の有無にかかわらず対象になる場合がある |
| 作業計画 | アスベスト含有建材を扱う作業方法を整理 | レベル3でも必要(石綿則第4条に基づく) |
自治体ルールも確認する
法令上の届出が不要な場合でも、自治体によっては独自の届出、掲示様式、近隣説明、作業時間、廃棄物の搬出方法などを定めていることがあります。
とくに住宅地や商業施設、学校・病院の近くで作業する場合は、近隣対応まで含めた確認が必要です。全国共通の法令だけでなく、工事場所を所管する自治体の最新情報も確認しておきましょう。
アスベストレベル3の撤去方法と作業手順は?

レベル3建材の撤去は、原形のまま取り外すことが基本です。切断・破砕・研磨を避け、湿潤化や必要な養生を行いながら、粉じんの発生を抑えて作業を進めます。
作業計画で整理すべき項目
レベル3建材を撤去する前に、作業計画を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象建材 | 建材名、使用場所、数量、含有判断 |
| 作業範囲 | 撤去する範囲、周辺への影響 |
| 作業方法 | 原形撤去、手工具、湿潤化の方法 |
| 使用工具 | 使用する工具、避ける工具 |
| 養生方法 | 作業範囲、床・壁・開口部の保護 |
| 保護具 | 防じんマスク、保護衣、手袋、保護メガネなど |
| 廃棄物処理 | 袋詰め、表示、仮置き、搬出方法 |
| 記録管理 | 写真、作業日報、マニフェストなど |
作業計画は、現場の作業者が同じ手順で動くための共有資料です。元請と協力会社で内容を確認し、禁止作業も明確にしておきましょう。
作業手順の例
建材の種類や現場条件によって、必要な手順は変わります。作業計画書では、実際の撤去方法に合わせて具体化しましょう。
- 対象建材と作業範囲を確認する
- 周辺を整理し、必要に応じて養生する
- 建材を湿潤化する
- 釘・ビス・固定部を外す
- 建材を原形のまま取り外す
- 破片や粉じんを湿潤状態で回収する
- 袋詰め・表示・仮置きを行う
- 作業場所を清掃し、写真を残す
養生と湿潤化の考え方
レベル3作業では、レベル1のような負圧隔離が必要になるケースは多くありません。ただし、室内や天井裏など粉じんが滞留しやすい場所、破損した建材を扱う場合、第三者が近くにいる現場では、作業範囲に応じた養生が必要です。
屋外作業でも、風の影響を受けやすい場所や、周辺に設備・商品・通行人がある場合は注意しましょう。養生の目的は、粉じんや破片を作業範囲外へ広げないことにあります。
湿潤化では、作業前に建材を十分に湿らせ、乾燥しやすい場合は再度湿らせます。水の使用が難しい場所では、現場条件に合った発じん抑制方法を検討することが大切です。
飛散リスクが高まる作業と避けたい対応
レベル3建材は比較的発じん性が低い分類ですが、作業方法によっては粉じんが発生しやすくなります。原則として、割らずに原形のまま取り外し、やむを得ず加工が必要な場合は湿潤化や集じん措置を強化します。
| 作業・行為 | 飛散リスクが高まる理由 | 基本対応 |
|---|---|---|
| 電動工具による切断 | 粉じんが多く発生しやすい | 原則避ける。必要な場合は湿潤化・集じん措置を行う |
| 穴あけ | 建材内部の粉じんが発生しやすい | 最小限にとどめ、湿潤化して作業する |
| 破砕・たたき割り | 破片と粉じんが飛散しやすい | 原形のまま取り外す方法を優先する |
| 研磨・乾式研磨 | 微細な粉じんが発生しやすい | 乾式作業を避け、必要時は発じん抑制策を講じる |
| 投げ下ろし | 建材が破損し、周囲に破片が拡散する | 手渡しや荷下ろしで丁寧に搬出する |
| 乾式での清掃 | 床や建材表面の粉じんが舞い上がる | 湿潤状態で回収し、必要に応じてHEPAフィルター付き掃除機を使う |
| エアブロー清掃 | 粉じんを周囲に拡散させる | 使用しない。湿式清掃や吸引回収を行う |
| 他の廃材との混載 | 分別・処分ミスにつながる | アスベスト含有産業廃棄物として分別する |
保護具と写真記録も作業手順に組み込む
レベル3建材の撤去では、作業内容に応じた防じんマスクや保護具が必要です。切断等を伴わずに取り外す作業では、国家検定合格品のRS2(固体粒子用)またはRL2(液体粒子も含む)の取替え式防じんマスクを使用できる場合があります。一方、切断・研磨・破砕を伴う場合は発じんリスクが高まるため、より高い性能の呼吸用保護具を選定します。
| 保護具 | 主な目的 |
|---|---|
| 防じんマスク | アスベスト粉じんの吸入防止 |
| 保護衣または専用作業衣 | 衣服への粉じん付着防止 |
| 手袋 | 破片や粉じんの付着防止 |
| 保護メガネ | 破片・粉じんの目への侵入防止 |
| 安全靴 | 重量物や破片によるけがの防止 |
写真記録は、作業の適正性を説明するために重要です。作業前の対象建材、養生と湿潤化、原形撤去の状況、袋詰めと表示、仮置き、清掃後の状態を撮影しておくと、後日の確認や発注者への説明にも役立ちます。
アスベストレベル3建材はどう袋詰め・処分する?

撤去したレベル3建材は、アスベスト含有産業廃棄物として扱います。他の廃材と混ぜず、飛散しないよう袋詰めやシート梱包を行い、許可を持つ業者へ処理を委託しましょう。
袋詰めと梱包の基本
撤去したレベル3建材は、飛散しないように袋詰めやシート梱包を行います。板状の建材は袋に入らないこともあるため、建材の形状に応じて梱包方法を選ぶことが重要です。
| 確認項目 | 対応のポイント |
|---|---|
| 袋・シート | 破れにくいものを使用する |
| 梱包方法 | 破片や粉じんが漏れないように閉じる |
| 表示 | アスベスト含有廃棄物であることを明示する |
| 分別 | 他の廃材と混ぜない |
| 仮置き | 破損や飛散が起きにくい場所に保管する |
| 搬出 | 運搬時に破れたり崩れたりしないように扱う |
処分先によって受入条件が異なる場合があるため、袋の仕様、シート梱包の可否、搬入方法は事前に確認しておくと安心です。
一時保管で注意すること
撤去後の廃棄物は、処分までの間も飛散や流出を防ぐ必要があります。他の廃材と分け、破損しにくい場所に置き、雨水や風の影響を受けにくい状態で保管します。
仮置きの段階で他の廃材と混ざると、処分時のトラブルにつながるため注意が必要です。表示を行い、関係者以外が触れないように管理しましょう。
処分方法は廃棄物区分に合わせる
レベル3建材の除去物は、アスベスト含有産業廃棄物として処理します。処分先によって受入条件が異なる場合があるため、袋の仕様、梱包方法、搬入方法は事前に確認しましょう。
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 分別 | 他の廃材と混ぜない |
| 梱包 | 袋詰め・シート梱包で飛散防止 |
| 表示 | アスベスト含有廃棄物として明示 |
| 保管 | 破損・飛散・流出しない場所で保管 |
| 運搬 | 許可を持つ収集運搬業者へ委託 |
| 処分 | 受入可能な処分先で処理 |
| 記録 | マニフェスト等で処理経路を管理 |
マニフェストで処理経路を管理する
産業廃棄物として処理を委託する場合は、マニフェストで処理経路を管理します。排出事業者、収集運搬業者、処分業者、廃棄物の種類や数量、運搬日、処分完了日などを記録し、処理が最後まで適正に行われたかを確認しましょう。
アスベスト含有産業廃棄物は、搬出して終わりではありません。処分完了まで確認し、必要な記録を残しておくことが排出事業者の責任です。
アスベストレベル3に関するよくある質問(FAQ)

レベル3建材は「届出不要」「発じん性が低い」と説明されることがありますが、現場では判断に迷う場面もあります。ここでは、実務上のよくある疑問を整理します。
Q1. レベル3建材の撤去でも特別教育は必要ですか?
A. アスベスト含有建材の解体・改修作業に従事する労働者には、石綿使用建築物等解体等業務特別教育が必要です。レベル3でも対象になる点に注意しましょう。
Q2. レベル3作業では石綿作業主任者を選任しますか?
A. アスベストを取り扱う作業では、作業を指揮する石綿作業主任者の選任が必要です。特別教育を受けた作業者とは役割が異なるため、体制を分けて確認します。
Q3. レベル3建材を誤って割った場合はどう対応しますか?
A. アスベストを取り扱う作業では、作業を指揮する石綿作業主任者の選任が必要です。特別教育を受けた作業者とは役割が異なるため、体制を分けて確認します。
Q4. レベル3建材は屋外なら養生なしで撤去できますか?
A. 屋外でも、風や作業高さによって粉じんや破片が広がる可能性があります。周辺環境、建材の劣化状況、作業方法に応じて、必要な養生や飛散防止策を検討します。
Q5. レベル3の撤去費用はどのくらいですか?
A. 費用は建材の種類、数量、作業場所、養生範囲、処分条件によって変わります。公的資料で一律の単価を示すのは難しいため、現地調査をもとに見積もるのが現実的です。分析調査の費用感については、アルフレッドへお気軽にお問い合わせください。
アスベストレベル3は事前確認と分析調査で適切に判断
アスベストレベル3建材は、届出の要否や撤去時の作業方法だけでなく、そもそも含有の有無をどのように確認するかが重要です。図面、仕様書、メーカー資料、石綿含有建材データベースなどを確認しても判断できない場合は、思い込みで作業を進めず、分析調査によって根拠を明確にする必要があります。
特に、古い建物の改修工事では、同じ空間に複数時期の建材が混在していたり、表面材の裏に別の下地材が残っていたりすることも少なくありません。解体・改修前に調査範囲を整理し、見落としやすい建材まで確認しておくことが、追加工事や処分トラブルの防止につながります。
アルフレッドでは、調査費用を極力抑えながらも、スピーディで高精度なアスベスト分析を実施しています。安定して土曜日を含む3営業日以内の短納期で分析結果をお出しできるほか、分析者や使用機器の情報など詳細が記載された行政向け報告書の作成にも対応可能です。レベル3建材の含有判断や工事前の確認に不安がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
【参考文献】
厚生労働省:「石綿総合情報ポータルサイト(改正石綿則のポイント)」
厚生労働省:「石綿事前調査結果報告システムについて」
厚生労働省:「石綿則に基づく事前調査のアスベスト分析マニュアル【第2版】」
国土交通省・経済産業省:「石綿(アスベスト)含有建材データベース」
国土交通省:「目で見るアスベスト建材(第2版)」
環境省:「石綿含有廃棄物等処理マニュアル(第3版)」
環境省:「特定建築材料以外の石綿含有建材(レベル3建材)除去等作業マニュアル」

1980年静岡県浜松市生まれ。2003年に東海大学海洋学部水産資源開発学科を卒業後、2004年に日本総研株式会社へ入社し、分析・環境分野でのキャリアをスタート。2011年には同社の原子力災害対策本部長に就任。その後、世界最大の分析会社グループEurofins傘下の日本法人にて要職を歴任。2017年にユーロフィン日本総研株式会社、2018年にはEurofins Food & Product Testingの代表取締役社長に就任。さらに、埼玉環境サービス株式会社取締役、ユーロフィン日本環境株式会社の東日本環境事業及び環境ラボ事業の部長も経験。2021年にアルフレッド株式会社を創業し、代表を務める。特定建築物石綿含有建材調査者、環境計量士(濃度)、作業環境測定士(第一種)、公害防止管理者(水質一種)の資格を保有し、20年以上にわたる環境・分析分野での豊富な実務経験と専門知識を活かし、持続可能な環境構築に貢献。
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